TIGRAN AVETISYANのアーカイブからフレーム ( 額装 ) Tシャツをご紹介します。これは24日リリース予定のTIGRAN AVETISYAN×ELIMINATORのコラボレーションへと続く序章となります。本アイテムは19AWシーズンに発表された作品であり、最近の歴史的な出来事を引用し、イデオロギーに対するアンチテーゼをモットーとするTIGRANならではの素晴らしいメッセージが込められています。 「 THE WALLS 」 をテーマとし、あらゆる壁 ( 自分自身の内に存在する壁や社会的な壁など ) との境界線をメッセージとしてアートワークに落とし込んだ力作。アートを構成するパートは全てインターネットからダウンロードされた多数の素材をコラージュして製作されています。尚、本作品は無造作に置いたTシャツの上に大判プリントを施し、額装した状態での販売となります。そのまま絵画として飾るのも良いですね。もし着用されたい場合は額装から取り出し、プリントを引き裂くようにTシャツを広げるのですが、動画で簡単に流れをアップしていますので参考になさってください。これをアートと捉えるか?洋服のデザインとして捉えるか?それはそれぞれ見る方の視点と価値観によりますね。
プリントデザインについては、ELIMINATORが独自に解釈したものを以下に記載させて頂きます。
こちらは今まさに現在進行形で社会問題となっている監視社会に対する見えない「 壁 」を表現した作品ですね。世界中で至る場所にカメラが設置され、あらゆる活動が監視されて自由を削ぎ落とされる社会。気付けばその社会の壁は非常に高く、乗り越えて行きたくても簡単には乗り越えられない。スマホやPCのようなガジェット、伴って必要なアプリケーションが進化し生活が便利になった反面、どこかで誰かに常に監視されているという実感を目の当たりにしている方は多いのではないでしょうか。現代社会のテクノロジー全てを捨ててアナログな生活に幸せを求めるか?監視されてまでも利便化した世の中で生きていく事に幸せを感じるのか?すぐに答えを導き出すのは中々難しいテーマですね。しかし、この社会で暮らす限り誰もが常に向き合っていかなければならない、現代的テーマである事に間違いありません。
TIGRAN AVETISYAN公式通販 ティグラン アヴェティスヤン正規取扱店
知的なアンチ精神をベースに、時代が変わっても不変的メッセージをウエアを通して伝えるロシアンブランド " TIGRAN AVETISYAN " ( ティグラン アヴェティスヤン ) のフレームTシャツのご紹介です。
●本アイテムは一見、絵画のようにも見えますが、額の中にTシャツが無造作に畳まれており、その上からプリントを施した作品です。
●額からTシャツを取り出し広げれば着用可能です。その際、Tシャツの上にペイントされたARTは裂けてしまいます。
●アートを構成するパートは全てインターネットからダウンロードされた多数の画像をコラージュしており、これは情報社会の脆さを表現しています。
●作品のテーマは「 THE WALLS ( 壁 ) 」です。物質的な壁、形而上的な壁、様々な壁を社会的目線・TIGRAN AVETISYANの個人的目線から考察したものです。例えば、この額でさえ中身のTシャツにとってみたら壁なのです。TIGRANは、THE WALLSコレクションについて、「 最高のアイディアは、常に異なる分野の境界線上にあると信じている。私はファッションとアートの間に立ちたかったのです 」。と説明し、それはある種、感覚的ではあるものの、壁と壁の間にある新しい領域に立ちたかったと推測されます。
●また、コレクションのサブタイトルにフランスの哲学者であるジャン=ポール・サルトルの「 Hell is other people 」( 地獄とは他人である ) という言葉を付けています。「 Hell is other people 」( 地獄とは他人である ) は、サルトルによる1944年の戯曲 『 出口なし 』 に出てくる言葉です。『 出口なし 』は、三人の登場人物が謎めいた部屋に通され、共にこの部屋で永久に閉じ込められるという罰を受けるというあらすじです。そこは死後の世界であり、三人は死者たちです。人が自己を他者から見つめられる対象として捉えてしまうという絶え間ない存在論的苦闘についての、サルトルの考えを表現したものだそうです。
●現代のSNS時代を風刺していると推測されます。SNSに感化され続けられている現状、常に他人の目を気にし、測られ、他人の目を意識するあまり自分を偽る。自由とは程遠く、自由を制限される事に対しての今の実態を知的に糾弾するために、ジャン=ポール・サルトルの言葉を引用したのかもしれません。
●OCULUS DIVINUSはラテン語で、神の目を意味します。
●レンズやカメラなど監視を連想させるモチーフがあり、監視社会を風刺しているコラージュアートです。
●エルネスト・ゲバラの顔がなく、下層でアノニマス ( インターネット上の活動家集団 ) について触れています。この事は、絶対的指導者の不在や現代の匿名社会を意味していると推測します。さらに進歩しすぎた情報化社会と対比させるように、ゲバラの顔の中にヒエラルキーが確立される以前の平和な時代を連想させるような風景を落とし込んでいる点もポイントです。
ABOUT TIGRAN AVETISYAN・・・
知的なアンチ精神をベースに、時代が変わっても不変的メッセージをウエアを通して伝えるロシアンブランドです。TIGRAN AVETISYANはモスクワ出身で、ロンドンのセントラル・セント・マーチンスを2012年に卒業しました。同校内では数人しか披露する事が許されない卒業コレクションでLVMHのスポンサー賞を獲得しました。あるシーズンにおいて、何かに対するアンチや皮肉の比喩などを盛り込みコレクションテーマとしました、という事ではなく彼は常に軸にアンチが存在し、ウエアを通してメッセージを発信し続けています。その姿はまるで活動家のようです。
試行錯誤しながらファッションを通じ、自身の考えを発信しメッセージを伝えたいと戦い続けている姿は、非常に美しく、そしてリアルです。故にTIGRAN AVETISYANの作るウエアは信じられるのです。
現状を単に批判したり嘆いたりする事は簡単です。TIGRANはそこで終わらせず、危険な状態である事に気付いて欲しい、そして明るい未来となれるように皆で意識を変化させていきましょう、という前向きなメッセージを込めています。新しい事を創り出すには、既成のものをポジティブな意味で再考・破壊しなければ新たな価値観は生まれないという、まさにVANDALISM的発想を持ったデザイナーと言えるのではないでしょうか。コントロールされ、意図して作られた現在のファッション界のメインストリームに対抗する旗手の一人として注目すべき存在です。
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FABRIC : Cotton90% , Polyester10%
COLOR : Grey
COUNTRY OF ORIGIN : Italy